ユーコンに暮らして、13年。未だ、テレビを持っていない。いや、部屋にテレビはある。10年ほど前、母が、当時超シンプル・ライフを送っていた私に誕生日のプレゼントとして、「せめてテレビ位は持ちなさい」とビデオデッキと共に買ってくれた、それである。しかし、相変わらずテレビは、テレビを見るためには存在しておらず(ケーブルにも何も繋がっていない)、冬の寒い日に映画を見るためだけにある。
しかし、今でこそ「私の家で大切なのは、テレビよりも大きな窓」と言っている私だが、昔から全くテレビを見なかったわけではなく、今でも子供の頃に見て、心に残っている番組はいくつもある。
私が台詞を覚えるほどの「北の国から」ファンであることは、知り合いの間では承知の事実。このドラマはオンタイムで見て育ち、純君がストーリーの最後に結婚し、そしてその俳優が実生活でも結婚した時は、朝日新聞をインターネットで読みながら、「純君、お前もか」と感慨にふけった。ちなみに、北の国からのテレビシリーズDVD12巻はしっかりホワイトホースに完備しており、このために日本製のDVDも持ち帰ったほど。
その他、姉や弟と毎週欠かさず見た番組は「大草原の小さな家」。あの家族がなんとなく自分たちに似ており、当然、私は次女でお転婆で夢見がちなローラ役。いつも、金髪で頭が良くて落ち着いていて優しい長女にどこか憧れているところも私と自分の姉の関係のようで面白かった。
この、私が子供の頃に夢中になった番組ふたつの大きな共通点といえば、子供が野原を駆け抜けて小学校に通学すること。家族が協力してシンプルな山小屋/キャビン風の家に生活していること。コテコテの家族愛/町の人々との人情ドラマがあること。
昔から、私の好みははっきりしていたのかもしれない。いづれの番組も、推奨して見せてくれていた親は、まさか将来、これが私の生活になんらかの影響を及ぼすことになるとは、思いもよらなかっただろうが、、、。
小屋に生活しながら、丸太で家を建てる夢を持った「五郎さん」。私も、今度ユーコンのスプルースの森に家を建てる。「丸太の家」でも、「石の家」でも、「拾ってきた家」でもないけれど、自分なりに色々と考え、建築家や大工や木こりの友人たちと話し合い、協力して、環境に優しい家を建てる。そういう、意識の高い家、必要最小限のスペースを持った家を、建てようと思う。これが、今年の私の目標のひとつ、なのです。
*ちなみに、路線は違えども心に残っているのは、NHKが夕方6時頃から放送していた人形劇シリーズの「三国志」と「プリンセス プリンプリン」。小学生ながら、孔明と関羽の格好良さにノックアウトされたのを覚えている。懐かしいなあ、、、。
2009年1月27日火曜日
2009年1月15日木曜日
Patagonia

アルゼンチンで2週間、チリで2週間の休暇を過ごした後、5本の飛行機を乗り継ぎ、38時間もの時間をかけてホワイトホースに戻りました。
2年前のパイネ国立公園やイースター島といった観光必須の場所を忙しく回った旅とは違い、今回は二つの町にじっくり滞在し、そこを取り囲む自然や人と知り合う時間を過ごしてきました。
写真は、アルゼンチンのバラロチェ*という町をベースにハイキングを楽しんでいた時に訪れたFrei山。ロッククライマーの間では有名な場所です。
空に向かってそびえる切り立った岩山と青い空、そしてパタゴニアの風に乗って流れる雲を、ここでマテ茶をすすりながら懐かしんでいます。なんとも、贅沢な時間だったよなあ、、、。
*バラロチェは、パタゴニアの北のLake Districtに位置しています。チリでは、パタゴニアの小さな町に滞在していました。
2008年12月15日月曜日
Happy Holidays!
2008年12月3日水曜日
スキーシーズンの到来


夏が終わり、パドリングに8ヶ月間の別れを告げて溜息をついていたのが9月。10月は日本に行って温泉と美味しい料理をたんと楽しみ、ホワイトホースに戻るとそこはもう、白銀の世界。今年の11月は、例年に比べて積雪量が多く、11月上旬からもうホワイトホース市内でもクロスカントリー・スキーを楽しむことができました。
スキーに行くペースは、平均週3回。昼休みに仕事を抜け出して、地元のクロカン場へイソイソと通う私。全身運動になるクロカンは、体力作りにはもちろんのこと、冬のユーコンの森をちょっとゆったりと楽しむには、絶好のスポーツなのです。
先々週から10日間は、出張でモントリオールとバンクーバーに滞在。ワインとケベック料理でなんとなく太った感じがしていたものの、ホワイトホースに飛んで戻った数時間後には、友人の車にスキーを積み込みクルアニ国立公園へ。スキーを履いて山を登っては滑り降り、スキー三昧の週末を楽しみました。
ユーコンの良さというのは、何といってもこの自然の身近さと、同じ趣味を持つ友人の密度の濃さ。都会に行くと、ユーコンなんて辺鄙な場所に住んでいることをちょっと哀れに思われることもありますが、なになに、地元民は「これでいいのだ」と堂々と構えています。
カナダでも、やはり都会に住むと、ある程度の「ウィルダネス」を求めるなら数時間のドライブが必要になり、しかしそれでもやはり人を避けることはなかなか難しいのですが、ユーコンは裏庭からアプローチしても、全く人に出会わないようなトレイルが方々に延びているのです。
って、まあ、こういうことを「自慢」すること自体、ちょっと変わっているのかもしれませんが、、、。
ということで、相変わらずユーコンの自然に惹かれ続けている私ですが、2週間後には再び飛行機に乗り、2度目のパタゴニアです。今回は、主にアルゼンチン側に滞在予定。期間は1ヶ月。日本では、友人たちに「Yoshiの生活、絶対おかしいって」「なんでそんなに休みが取れるんだ」と様々なコメントをいただいてきましたが、「いやあ、なぜでしょうねえ、、、」。これもやはり、ユーコンの良さ、なのでしょうか。
2008年11月11日火曜日
Be-Pal
今月号(12月号)のBe-Palに書かれている野田さんのエッセイ「のんびり行こうぜ」が今朝、友人からファックスで届きました。サブタイトルは、「若者よ、留学するなら自然の中だ」。
Sweet River Enterprisesの経営と平行してYukon Collegeという地元のコミュニティー・カレッジに勤めて早8年。ここで、留学生受け入れのための企画やリクルート、留学生のお世話などに携わってきました。そして3年前に、自分が32日間のアウトドア・リーダーシップ・プログラムを経験し、そこで生まれたのが、日本の若者に同様の経験を紹介したいという新たな夢/目標/企み。机上の勉強だけでなく、外で実際に自分の手を汚し、触れ、外国人のインストラクターの動きを観察し、自然の中で学び、考え、感じ、インストラクターや他の参加者と意見を交わし、そこから得るものを体験して欲しいという強い思い。語学は、伝えたい想いがあれば、きっと付いてくる。
そんなアイディアに最初に賛同してくれたのが、早稲田大学。去年の夏からスタートした様々な出会いが繋がり、育まれ、1年後、早速のプログラム実現となったのです。
そして今年の8月、ホワイトホースの空港に降り立った13名の学生と早稲田大学職員の方との17日間は、本当に素晴らしい時間でした。学生の体力や語学力など、未知の部分が多かったプログラムを、こちらが期待していた以上のものにしてくれたのは、学生でした。彼らの素直さ、勘の良さ、ユーモアのセンス、笑顔、チャレンジ精神、、、。7日間、自分たちが野生地で過ごすのに必要な衣類と道具、食糧を全て担ぎ、荒野へ。アウトドアに殆ど無縁な生活をしていた彼らが、ユーコンの自然とアクティビティを受け入れ、自分の物にしていっている姿を見るのは、本当に微笑ましく、楽しく、頼もしいものでした。
そして、同大学出身の野田さんとの1日。生徒たちは恐縮しながらも、野田さんと川の上で時間を過ごし、最後は日本の自然を考える討論会の時間を得、プログラムを終えたのです。私が初めて野田さんと出会ったのも、彼ら位の年齢。丁度、自分の人生をどう生きるか悩んでいた時代。あの時、「君は大丈夫だからユーコンに行け!」と背中を押してくれたのが野田さんで、今、私はここにいるのです。今回の野田さんとの出会いから、学生にも色々な想いが生まれたようで、それは、とても素晴らしいことだと思うのです。一人の学生が野田さんとの話を終えた後、私の所に来て言いました。「Yoshiさん、僕も、ああいう大人になりたいです」
もし、私がユーコンに来ずに日本にいたら、何をしていたか、、、。時々、考えます。答は、学校の先生。「教育」というものに携わりたいという想いは、昔からあったのです。でも、今、自分が、自分の好きな舞台で、ちょっと違う角度でその分野に足を突っ込み、学生に出会い、語らえていることを、本当に嬉しく思います。
「屈強な姉さん」、、、早稲田大学の学生からいただいた、私のあだ名です。もう少し可愛い名前にして欲しかったですが、仕方ありません。その「屈強な姉さん」は、日本に帰って頑張っている学生を思う度、笑顔になります。彼らと出会えて、本当に、良かった。
Sweet River Enterprisesの経営と平行してYukon Collegeという地元のコミュニティー・カレッジに勤めて早8年。ここで、留学生受け入れのための企画やリクルート、留学生のお世話などに携わってきました。そして3年前に、自分が32日間のアウトドア・リーダーシップ・プログラムを経験し、そこで生まれたのが、日本の若者に同様の経験を紹介したいという新たな夢/目標/企み。机上の勉強だけでなく、外で実際に自分の手を汚し、触れ、外国人のインストラクターの動きを観察し、自然の中で学び、考え、感じ、インストラクターや他の参加者と意見を交わし、そこから得るものを体験して欲しいという強い思い。語学は、伝えたい想いがあれば、きっと付いてくる。
そんなアイディアに最初に賛同してくれたのが、早稲田大学。去年の夏からスタートした様々な出会いが繋がり、育まれ、1年後、早速のプログラム実現となったのです。
そして今年の8月、ホワイトホースの空港に降り立った13名の学生と早稲田大学職員の方との17日間は、本当に素晴らしい時間でした。学生の体力や語学力など、未知の部分が多かったプログラムを、こちらが期待していた以上のものにしてくれたのは、学生でした。彼らの素直さ、勘の良さ、ユーモアのセンス、笑顔、チャレンジ精神、、、。7日間、自分たちが野生地で過ごすのに必要な衣類と道具、食糧を全て担ぎ、荒野へ。アウトドアに殆ど無縁な生活をしていた彼らが、ユーコンの自然とアクティビティを受け入れ、自分の物にしていっている姿を見るのは、本当に微笑ましく、楽しく、頼もしいものでした。
そして、同大学出身の野田さんとの1日。生徒たちは恐縮しながらも、野田さんと川の上で時間を過ごし、最後は日本の自然を考える討論会の時間を得、プログラムを終えたのです。私が初めて野田さんと出会ったのも、彼ら位の年齢。丁度、自分の人生をどう生きるか悩んでいた時代。あの時、「君は大丈夫だからユーコンに行け!」と背中を押してくれたのが野田さんで、今、私はここにいるのです。今回の野田さんとの出会いから、学生にも色々な想いが生まれたようで、それは、とても素晴らしいことだと思うのです。一人の学生が野田さんとの話を終えた後、私の所に来て言いました。「Yoshiさん、僕も、ああいう大人になりたいです」
もし、私がユーコンに来ずに日本にいたら、何をしていたか、、、。時々、考えます。答は、学校の先生。「教育」というものに携わりたいという想いは、昔からあったのです。でも、今、自分が、自分の好きな舞台で、ちょっと違う角度でその分野に足を突っ込み、学生に出会い、語らえていることを、本当に嬉しく思います。
「屈強な姉さん」、、、早稲田大学の学生からいただいた、私のあだ名です。もう少し可愛い名前にして欲しかったですが、仕方ありません。その「屈強な姉さん」は、日本に帰って頑張っている学生を思う度、笑顔になります。彼らと出会えて、本当に、良かった。
2008年10月4日土曜日
Event in Tokyo
ちょっと照れるし、ちょっと戸惑いもあるのですが、初めて講演たるものを頼まれ、今度、そういう場で話をすることになりました。メール越しでも分かるくらいに緊張気味の私に、主催者の方からは「リラックスした雰囲気でいいですから」というメールが返ってきました。しかしやはり緊張するわけで、一体どういう話ができるか分かりませんが、でもお知り合いの顔があったら少しは緊張もほぐれるかと思い(いや、逆かな?)、詳細が届いたので、ブログを通してご連絡です。
10月22日(水)14:30-16:30
日比谷三井ビル945号室「創相の場」会議室
参加費1500円(ドリンク付)。先着30名
ということで、予約制のようです。もし、昼間に時間のある方、興味のある方は、私宛メールでご連絡ください。私の方から、主催者側に連絡します。
テーマを書いていませんでしたね。テーマはなんと、「ユーコンの魅力に青春をかける」だそうです。
私が付けたのではないのですが、、、。このテーマに沿うよう、私がユーコンに来たきっかけ、そこからのスタート、ここでの生活、ユーコンのユニークな友人の話、旅の話などを通して、ストーリーと写真でユーコンの魅力をお伝えできればと思っています。
ということで、イベントのお知らせでした。
10月22日(水)14:30-16:30
日比谷三井ビル945号室「創相の場」会議室
参加費1500円(ドリンク付)。先着30名
ということで、予約制のようです。もし、昼間に時間のある方、興味のある方は、私宛メールでご連絡ください。私の方から、主催者側に連絡します。
テーマを書いていませんでしたね。テーマはなんと、「ユーコンの魅力に青春をかける」だそうです。
私が付けたのではないのですが、、、。このテーマに沿うよう、私がユーコンに来たきっかけ、そこからのスタート、ここでの生活、ユーコンのユニークな友人の話、旅の話などを通して、ストーリーと写真でユーコンの魅力をお伝えできればと思っています。
ということで、イベントのお知らせでした。
2008年9月30日火曜日
秘宝



ユーコンの懐の深さを感じるのは、こういう風景に出会った時。
ユーコンに暮らして13年目の夏。独りで3週間のクライミングの旅に出ていた友人を迎えに、片道10時間以上も車を走らせた。今まで走ったことのないハイウェイ。舗装がされておらず、また車も殆ど通らない道のため、出発前にホワイトホースの友人たちから散々注意を受け、万が一に備えてキャンプ道具、食糧などをたんまり詰め込み、旅に出た。前日の雨で更に条件の悪くなった道を、慎重に、ゆっくり運転する。
長時間のドライブに、ちょっと疲れてきた頃だったか。。。それまでポプラとスプルースの森に囲まれていた視界が急に開け、そこには、美しく紅葉したツンドラの大地が広がっていた。「うわあ、、、」。車の中、独りではしゃぎ始めた。それまでは黙々と運転していたけれど、美しい風景は不安や疲れを一蹴してしまった。走っては止まり、写真を撮り、「きれいだねえ」と独り言を言っては次々に目の前に現れる素敵な景観を楽しむ。
到着予定の午後3時を30分ほど回ったところで、ハイウェイの脇、自分のバックパックに腰掛け、キャンピング・ストーブで紅茶を作りながら私を待っていた友人を見つける。ちょっと無い場所での再会。3週間雪と風とお日様にさらされていた友人の顔をしみじみ眺めながら、迫力ある冒険談を聞きながら、来た道をまた引き返す。
友人は、一番上の写真の湖を越えたところに見える山の更に奥深くから、道なき所、木を掻き分けながら歩いて、ハイウェイに辿り着いた。「明日クライミングのポイントを出発するけど、迎えに来れる?」という衛星電話での連絡から1週間。予告通りの日時にハイクアウトしたことに感嘆してしまう。私が持ってきた生野菜を嬉しそうに食べ、ビールを美味しそうに飲んでいた。
ホワイトホース往復の走行距離、1700キロ。私にとっても、ちょっとした旅となった。遠かったけれど、ユーコンでまた、素敵な場所を発見してしまった。
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