2009年2月19日木曜日

Go Quest Go!




2月14日、世界一過酷と言われる犬ぞりレースのユーコン・クエストがホワイトホースからスタートした。今回は、日本のテレビ番組取材のお手伝いをしていたために、いつもよりこのレースに深く関わった。

レースは、ホワイトホースとフェアバンクス間の1600キロで行われる。詳しい情報、また現在のレースの状況は、クエストのウェブサイト参照。http://www.yukonquest.com/

今年も、日本人女性マッシャーの本多有香さんが出場している。これが、彼女にとっては3度目の挑戦。仕事を通し、今回初めて彼女と言葉を交わす機会に恵まれたが、今までに会ったことのないほど率直で正直で、なんとも私の興味をそそる人だった。彼女がスタートを切る時には、心の底から応援した。前日には「レース、楽しんで下さい」と声をかけたが、この時はもう、「頑張って」と想うしかなかった。

そこから、約12日間の犬ぞりでの旅が始まった。マイナス50度にも下がるこの極寒の地で、彼女をこの挑戦に駆り立てるのは一体何なのか。それは多分、本人にしか分からないことだろうが、つい、考えてしまう。

顔を真っ赤にして、白い息を吐きながら犬を撫でる彼女の顔が、一瞬、昔映像で見た植村さんの顔に重なった。犬と人間、そこに成り立つ信頼関係が垣間見れた。

今、彼女は次のチェックポイントであるドーソンに向かって暗いトレイルを走っている。私も、10数年ここに暮らして初めて、レースを追ってドーソンに行く。レース中の彼女の表情を見ることを、とても楽しみにしている。








2009年2月10日火曜日

子供は風の子







ユーコンで生まれ育つカリア(2歳)が家族で私のラバージ湖畔の家に遊びに来た。

マイナス30度の中、お父さんに肩車をされて、凍った湖の上を散歩する。

30分あまりの間、一度も「寒い」とも「帰りたい」とも言わず、口を真一文字に結び、真っ直ぐ前を見据えていた。

「子供は風の子」。この子は、赤ん坊の頃からブランケットでグルグルに包まれ、お父さんやお母さんが引くソリに乗ってスキーに連れて行かれていたから、きっと強いアウトドアっ子になるのだろう。


私たち大人も、寒さに負けずに外で遊んでいる。最近、友人が結成した「エクササイズ・クラブ」に加名。毎日欠かさず最低45分の運動をすることが義務づけられており、1日でも怠けると、罰金10ドルか缶ビール6本が科される(自己申請)。「病気」も「出張」も言い訳としては許されない。一ヶ月毎に集金(もしくは集ビール)され、賞金(品)として勝者の手に渡る。私は2月からの参加だが、9日現在で1日も欠かしていないのは私だけだとか。やはり、お金(ビールではない)がかかると必死になる習性なのか。

今日も、マイナス20度の中「どうしようかなあ、、、寒いよなあ」と考え込んだが、意を決して仕事帰りに1時間クロカンを滑りに行った。寒いと呼吸も辛いけど、やはり身体を動かすと頭がスッキリする。

「大人も風の子」。頑張ってます。