2012年8月10日金曜日

Wonderful Visitors


ここの所、Facebookのアップデートの楽さにかまけて、長い間ブログの更新を怠っておりました。申し訳ありません。

さて、今年のユーコンの夏ですが、一言で言うと冷夏です。曇り空と雨が多く、風の強い日も例年以上です。地元民は「寒い寒い」と文句を言い、しかしたまに28度前後まで気温が上がると、今度は「暑すぎる」と言う。極端な気温の変化になかなか落ち着かない毎日を過ごしています。

雨が多いために、今年は川の水量が多く、そのために川での事故も増えているようです。私は「パドリングのシーズンが延びていい」と呑気に構え、貴重な短い夏だけに夕方、週末と時間を惜しんで川を漕いでいます。

そして今日。仕事から戻ると、家の玄関の前になんと2匹(雄雌)のフクロウが、、、。驚いていると私に気づいたフクロウは慌てて飛び去ったものの、2分と経たないうちにまた同じスポットに戻ってきました。家の中に滑り込み、急いでカメラを掴んで窓から写真を撮ろうとそっと覗くと、、、フクロウもこちらを覗き込んでおり、ファインダー越しにしっかり目が会いました。思わずドキリ。


その後、2匹のフクロウは玄関前の木に数時間ほど止まり、じーーーっとこちらを見つめ続けました。


自分が自然の中に暮らしていることを改めて感じる、なんとも特別な夜でした。

2012年5月2日水曜日

Spring

最近Sweet River EnterprisesのFacebookページのクイック•アップデートに甘え、ブログをすっかりご無沙汰しておりました。

さて、話題は「春」。
4月に入り、日照時間がグングン延び(5月1日、もう夜の10時過ぎまで明るくなりました)、空を見上げると渡り鳥の姿、そして足下にはクロッカスの花が見られるようになりました。たまに空が機嫌を損ねると、未だ突然雪や雹が降ることもありますが、しかし人々の気分はもうすっかり春。週末のハイウェイにはロードバイクを漕ぐ人々が連なり、そしていよいよカヌーやカヤックを載せた車も目に付き始めました。

スキー三昧の冬も大好きですが、なんでしょう、やはり春になると気分がグッと明るくなります。夏の仕事と遊びの予定も立ち始め、その短い夏のスケジュールの詰まり様にちょっとビビリながらも、しかし今年もまた、それぞれの冒険と出会いをとても楽しみにしています。

そうそう、連載させていただいている「フィールドライフ」の春号もウェブにアップされました。http://www.ei-publishing.co.jp/webmag/fieldlife_everblue/new/_SWF_Window.html 
私のエッセイは118ページに掲載されています。今回は誤字の多さにちょっと焦りましたので、次回はもっとしっかりプルーフしたいと思っています。

そして、今年の冬好評だったムッシェ一家宅でのホームステイツアー、夏も続行決定しました。冬のアクティビティはオーロラとスキーが主でしたが、夏は家の前の湖でのカヌーとハイキングを存分に楽しんでいただけます。アマンダが庭で育てるフレッシュなオーガニック野菜も期待できます。興味がある方は、どうぞご連絡下さいね。

次回は、恐らくシーズン初カヌーの話題を書けるかな。楽しみです。







2012年2月16日木曜日

Gift from Northern Sky


昨日、バレンタインデーの夜には、空から素敵な贈り物が。

「今季最高!」とユーコン人が太鼓判を押すほどの素晴らしいオーロラが、空一面で舞いました。

私が気づいたのがクロスカントリー•スキー場に到着した夜7時半。オーロラが一番出現する時間帯は午後11時から午前2時頃の間なので、驚くほど早い時間にその光を北の方角の空に見つけました。しかも気温はたったのマイナス5度。その緑の光は、裾の方に白、赤が加わり、動きとともに色も形も絶え間なく変化しながら、空中に広がっていきました。私はスキーも忘れて急いでここに留学している学生やホストファミリーに、外に出るよう、空を見上げるように連絡。子供のいる友人たちは、「子供の起きている時間にオーロラが出るなんて!」とこちらも焦って連絡。皆、自分が空を見上げるよりも、他の人に見せてあげようと必死でした。実際、後で数人の地元の友人たちに聞くと、「今日、生まれて初めてオーロラを見た」という子供たちが殆ど。そして今日のFacebookには皆が撮影したオーロラの写真がたくさん掲載されており、昨夜のオーロラが、ユーコンの人々にとっても本当に特別なものだったことが分かります。

オーロラは、それからずっと舞い続け、午後11時半、私の北向きのベッドルームの窓からもじっくり鑑賞できました。横着にも室内、しかも3重窓越しに写真撮影。トライポッドも無しなので、当然シャープな写真は撮れませんでしたが、1枚だけここに掲載させていただきますね。

今朝、学生たちの様子を伺いにいくと、皆、まだ昨夜の興奮冷めやらず、の状態。自然の美にこんなにも感動してくれること、私も嬉しく思いました。


2012年1月15日日曜日

Memories

明けましておめでとうございます。

12月下旬からマイナス5度前後の暖かい(?)日が続き、しっかり外遊びを楽しむ日々が続いていたのですが、金曜の午後、マイナス5度からいきなりマイナス20度まで気温が落ち、週末の今日はマイナス36度、体感温度マイナス43度という、恐らく日本の皆さんには想像を絶する寒い1日になっています(これから1週間くらい、この寒さが続くらしい)。ということで、今週末は久しぶりに大人しく家でインドア生活しております。

部屋の掃除やら、貯まった請求書などの整理を一通り終えると、前回日本で入手してきた新しい本を物色してゴロッとソファーに横になり、読書の時間。今回は高野秀行著「ワセダ三畳青春期」。最初の数話で既に「ブハハハ」と何度か声を上げて笑うことに。昔から、こういう「貧乏生活ネタ」は好きなジャンル。身に覚えがある、妙に共感できる、そういう理由がああるからなのですが。

例えば、大鍋にカレー系のものを作って、とにかくそれが無くなるまでひたすら食べ続ける話。私も学生時代に当然やっていました。そして今だって、全くそうしない訳ではありません。一度鍋に何かを作ると、それから3日ぐらいのランチと夕食はそれが基本になります(学生時代は1週間くらいはそれで食べ繋いだ記憶が、、、)。私も著者同様、それで「飽きる」ということはありません。最近はディープフリーザーも購入したので、「そうか、残りは冷凍保存すればいいのか」ということにも気づいたけれど、こういうものは一度自分の視界から外れると(例えば、冷蔵庫を開けた時にドーンとそれが目の前に無いと)、私の場合結構危険で、すっかり忘れ去り、1年後にフリーザーバーンを起こしたその物体を発見して反省する(というか、勿体ないと思う)ことになってしまうのです。

著者同様、旅の資金作りのために生活費を切り詰め、バイトしたお金はとにかく貯金していたあの時代。そういう生活をどこかで面白がり、しかし良くも悪くもいつの間にか体に染み付いた節約癖。私の場合、当時、同じタイプがあまり周りにいなかったけれど、こうして10数年後に誰かの学生時代の話を読んで「そうそうそう」と頷くのもまた楽し。

今日は、久々に自分が旅の途中で出会った人々のことも思い出しています。ニュージーランドのユースで、私にラーメンとお米を分けてくれたあのお兄ちゃん(同年代でしたが)。2週間後にまたバッタリと別のゲストハウスで再会した時、私がもらったお米をチビチビと食べながら未だに持ち回り、それにただラーメンを買い足して食べ繋いでいるのを見て「進歩ないなあ」と笑った彼。彼なんて、今頃どこでどうしてるのかなあ、、、。ああ、懐かしや。