今、寝る前に読んでいるのは小澤征爾著の「僕の音楽武者修行」。
音大を出た小澤さんがスクーターと共にヨーロッパに渡り、フランスで生活しながら指揮者としてのキャリアを築き始めるところから物語は始まります。
以前、沢木耕太郎さんの本の中で、「自分より若い人の書いた本を読まない」というようなことが書いてありましたが、考えてみたら、私もそう。ただ、だからと言って私は、色んな分野で活躍していたり、大成した人々のその成功の話ではなく、その人たちが若かりし頃に悩み、模索し、行動を起こしていったその「過程」を読むのを好みます。
野田さんの本で一番好きなのは「新 放浪記」、植村さんは「青春を山に賭けて」、沢木さんは「深夜特急」。立花隆の「青春漂流」も大学を出る頃に夢中で読んだ記憶があります。
植村さんを題材にした映画でも、演じているのは西田敏行にも関わらずすっかり感情移入し、植村さんが「僕も皆みたいに仕事を持って生きていった方がいいのか」というような台詞を言った時には、「植村さんみたいな人でも悩んだんだ」と、若かりし当時、「アラスカに、北に帰りたい」という思いと、就職した方がいいのだろうかという迷いの狭間にいた私は、もう涙が止まらなかったのを覚えています。
しかし、そんな「悩める時代」をとっくに通り過ぎているべき(「べき」という言葉はあまり好きではないですが)年齢に達しても、相変わらず発展途上のストーリーに魅力を感じ、「うん、うん」と頷いている私は、どこかまだ成長しきれていないのか、、、。高校時代に先生に言われた「熊谷は夢見る夢子だから」という言葉が思い出されます。
もっと合理的に、賢く、ちょっと計算して要領良く生きなきゃと思いつつ、、、。
昨年、沖縄を旅した際に出会った波照間島に暮らすおじさんの言葉。「自分の本質に逆らっては生きられないんだからな」。
「自分」と「自分の芯」にもう少し自信と信頼を持てたら、また、昔のようにふっ切れるのかもしれません、ね。
*それにしても、ハードコアな「男の人生」ばかり読んでますね、私は、、、。本棚に、女性作家の書いた本が殆ど無いというのも、いかがなものでしょうか、、、。