2011年3月6日日曜日

Return


コロラド川の旅から無事に戻りました。

下から見上げるグランド•キャニオンは想像以上のスケールで、40億年の時を経た渓谷の迫力と美しさにただただ見とれ、圧倒され、そこにいることを感謝し続ける毎日でした。

川は、噂通りに大きな瀬が次々に目の前に現れ、かなりエキサイティング。そこを安全に旅できたのは、ひとえに、確かなテクニックと経験を持った友人たちのお陰です。

このような個人のエキスペディションでは、参加する人々の個性、技術、経験が否応無しに見えてきます。今回私が最も感謝したのは、グループ全員が一番大切にしていたのが「安全に旅する」ということ。私も、レベルの高い瀬に向き合う度に、川の流れ、波や岩の状況をじっくり観察し、自分のため、グループのために迂回すべきと判断した時は、遠慮なくそうしました。グループのリーダーでもあったアンディは、「自分がラフティング•ツアーのガイドをする時、川の経験が全く無い人には危険性を判断する力が無く、また、全ての瀬を経験したいというエゴを持ってくる人もいるから、大変なこともあるんだよね」と言っていました。
私も、若かりし頃、また、まだあまり経験の無い頃だったら、そういうエゴも持っていたかもしれないけれど、今は、リスク•マネジメントが一番。そういう価値観が同じ人たちと一緒に旅できたことは、とても貴重でした。

1年間に2万人もの人が旅するというコロラド川。それなのに、各キャンプ地ではゴミを殆ど見かけることが無く、公園の管理体制と、またここを旅する人々の意識の高さに感心しました。ただ、それだけ人が入っている場所だけに、例えば渓谷の壁に見つけた洞窟によじ登ってみても、そこには数々の足跡が。その歴史と人の多さを考えたら、ユーコンの野生地のような「未踏感」は当然ながら味わうことはできませんでした。

この旅では、16日間、冷たい岩の上に腰を下ろし、渓谷に囲まれ、細長く見える空いっぱいの星を見上げながら、物思いにふける時間をたっぷり過ごしてきました。私のように、恐らく一般基準より多くの休暇を取る人間が言うのもなんですが、やはりこういう時間はとても貴重で、今回もたくさんグランド•キャニオンの岩壁に約束と願い事をしてきました。

次にここを訪れるのは一体何年後か。その時の自分が楽しみです。


4 件のコメント:

やきとり さんのコメント...

お疲れさん。

ワチキも若かったら下ってみたいですね。

ayane9 さんのコメント...

熊谷さん
お疲れ様&お帰りなさいm--m

写真凄く綺麗ですねw!
ユーコンとグランドキャニオン
仕事が落ち着いたら是非行きたい!

らぐじ~ さんのコメント...

安全でこそ楽しい旅。ケガなくてこそ、楽しいラグビー(なんのこっちゃ)。

トレックアメリカの現地発着ツアーを使って、是非やってみたいと思っているのですが、なかなか休みがねぇ。
GWや盆か正月ってのもイヤなんですよね。

熊谷芳江 (Yoshie Kumagae) さんのコメント...

やきとりさん

北米のラフトのツアーは、リタイアした人々の参加が主流ですよ。ラフトのいい所は、技術が無くても、こういう自然の奥深い場所を旅できること。ラフトの上にゆったり座って、写真を撮ることもできますし。

やきとりさんはまだ若いし、同年代の人よりも体力があるでしょうから、参加は全く問題ないですよ。

anane 9さん

ありがとうございます。
今から写真の整理です、、、。

ラグジーさん

コロラド川の旅は期間が長いですからね、、。ツアーの場合には、きっと短期のものもあるのでしょうが。会社によっては、ラフトにモーターを付けたりするようなので、もしいつか本気で検討される場合は、しっかり内容を確認された方がいいですよ!

あと、ツアーは夏しか許可されていないはずなので、参加可能なシーズンは限られるでしょうね。夏は暑いらしいですよ!