2009年12月29日火曜日

Joy




クリスマスの前日、ついに井戸水が蛇口から出て拍手。クリスマスの1日後に新しい薪ストーブに初めて火を灯して感動。

大晦日には、この家に初ステイです。

皆様も、どうぞ良いお年をお迎え下さい。




2009年12月16日水曜日

Hands On


「で、これが森を切り拓くために木を切ってくれた友人のJoeで、こっちがそれを薪のサイズに切ってくれたJonathanとSethで、、、」。千葉で、家の建築過程の写真を見せていた時に友人が一言。
「こんな作業をやれる友達に囲まれているってのが凄いよね」
「自分たちでやっちゃうんだもんなあ」
そう。私も14年前にユーコンに暮らし始めた時、知り合った人々が車の簡単な修理やリフォームなどを軽々とこなしてしまうのを見て驚いたことがある。日本だったら専門の業者に電話するよなー、ということまで、まずは自分たちでやろうとする。
今は、そんなハンディな友人たちに囲まれて生活しているから、自分の感覚もちょっと鈍くなり、今回の日本の友人のコメントがとても新鮮に耳に響いた。
今回の家の建築も、私は全て友人たちのお世話になっている。」
家のデザインは建築家の友人に。建築は友人の大工に。木の切り倒しは木こりの友人に。台所の組み立ては以前自分で家を建てた経験のある友人に。そのインストールも器用な友人に頼んだ。
自分が好きで信頼する友人たちの手がこの家に関わるのが嬉しい。そして、私も微力ながら手伝い、学びつつ、彼らと時間を過ごせるのが嬉しい(上の写真は、1日仕事を休んで台所の組み立ての手伝いにきてくれた友人が黙々と仕事をしている姿。下は私が棚の取り付けを学んでいるところ)。こうして、友人たちの優しい気持ちがこの家に吸収されていくのが嬉しい。
薪ストーブの火のごとく、柔らかい暖かみのある家になりますように。


2009年12月10日木曜日

Sourdough

巨大なシュークリーム?いえ、これ、生まれて初めて焼いたSourdough Breadです。

先日友人からサワドー菌を分けてもらったので、早速作ってみました。
形がこうなったのは、友人のレシピで「フタのある容器で焼くこと」とあり、「ここのところ、大切だから」と念を押されたものの、適当なものが無く、仕方なく陶器のソース・ポットのような物に入れて焼いた結果の形。途中、オーブンの中で勢いよくパンが膨らんで、乗ってた蓋を押し上げ始めた時はビックリしたけれど、でも、Sourdoughの酸味が利いた美味パンが焼けました。

「Sourdough」、この言葉は、ユーコンにしばらく滞在するとよく耳にする言葉です。100年+前のゴールド・ラッシュの時代、金を求めて山道や川を旅する人々は、パンを作るスターターであるこの「Sourdough」を大切に抱えていたといいます。そのため、以前も一度ブログに書きましたが、ここではこの厳しい冬を3回越した人々のことを本物のユーコン人になったという意も含めて「Sourdough」と呼びます。

で、今宵はSourdoughである私がSourdough菌を使ってSourdoughパンを焼いた、というわけです。

このSourdough菌、2週間に1度は小麦粉と水を足して培養していく必要があり、私の家で植物の次に配慮の必要な「生き物」となりました。今まで、どこかに長期で旅に出た結果、いくつかの「生き物」たちを裏切った経験がある私。その都度反省させられたのですが、今回は、さて、、、。最近、ある決心をしたので、その効果が発揮されれば、きっとこれからも家で美味しい手作りのパンを食べていけることでしょう、、、。きっと。

2009年11月30日月曜日

薪ストーブ







日本から戻り、時差で眠れない夜を過ごした翌朝、友人の電話で起こされました。

「頼まれていた薪、もう準備できてるけど、今日、配達に来ていいかな?」

はいはい、そうでした。日本に出る前、確かにこの友人に薪を注文していました。新しい家には薪ストーブが入るのですが、土地を切り開く際に切った木はまだ乾燥していないため、今年に限っては薪は買うしかないのです。

一気に「ユーコン生活」に引き戻された瞬間。ベットから起き出し、作業着のカーハーツを履くともう1ヶ月前の私。前日、千葉の友人宅で「最近お肌が、、、」と柄にもなく相談していた私は何処へやら、、、。

家の建築現場に行くと、トラックの荷台いっぱいの薪と共に笑顔で待っていた友人。早速「この薪はさあ、、、」と薪自慢。面白い。一緒に荷台から薪を地面に放り投げ、友人が去ると、今度はそれをきれいに積み上げる作業。乾いている薪は比較的軽いものの、それでもこれはひと作業。でも、地面に放っておくと湿気で薪が燃えにくくなるため、これはどうしてもやるべき仕事なのです。

とにかく、1ヶ月近く留守にしていた私には、家での仕事が山積み。自分の家の建築にはなるべく関わりたいからと、自分でオファーしたことなのですが。

で、最初に取り掛かったのは、薪ストーブを置く土台作り。友人宅で見た手作りのそれが気に入り、真似をすることにしました。まずは石屋さんで売り物にならない石を安価で売ってもらい、それを金槌で砕く。砕いた石で、モザイクを作っていく、、、。大工仕事は得意ではないけれど、これは非常に面白かった。で、翌日、友人のセスが来て、石の固定をしてくれました。私が学べるように、きちんと指導しながら、、、。さすが、本業はガイド?!で、2日後に完成。ここにもうすぐ、薪ストーブが入ります。

煙突がないと、サンタさんが来れませんからね、、、。これで、何とか間に合いそうです。

2009年10月27日火曜日

家族

ワイオミングから戻って2週間。またまた、機上の人に。
今回は、日本と韓国。

仕事の合間に休暇を取らせてもらうのですが、今回は、それも少し特別なものになりそうです。

姉から、父がいよいよ仕事を辞めるのだと連絡が入りました。記憶のある限り、父は平日は毎日ネクタイをし、自分の淹れたコーヒーを楽しんでから、バックを持って後ろから歩く母に見送られて仕事に出かけていました。夜6時半には帰宅して家族と食事をし、8時頃、私たちがそれぞれ勉強部屋に行く頃には、自分の部屋に入って本を読みながらクラシック、もしくはジャズを聴くひと時を楽しんでいた父。週末は私たちを連れて山へ行くことが多く、私の自然好きは父から受け継いだものだと信じています。バンガローで聞いた、大学の登山部時代の思い出話。普段はあまり食べさせてもらえなかったインスタントの焼きソバ「UFO」や「豚骨ラーメン」が、山に行く時だけは解禁で、小川の側で、ガス・ストーブでお湯を沸かし、3分待って食べたランチの味(!)は今でもよく覚えています。

今まで、何十年と続けてきた生活のリズムを変えるというのは、どういうことなんだろうと考えています。私なんてリズムを外してばかりだから、それが当たり前だけど、きっと父のような人にはとても特別な出来事なのだろうと思います。そして、もちろん母にとっても。

娘二人が途中で留学だ、冒険だと海外に飛び出し、恐らく想定外の出来事も数多くあったであろう二人は、それでもいつも寛容に(というのは、娘から見た勝手な見方で、本人たちが内心どう感じていたかは、、、ですが)私たちを見守り、私たちが「帰ることのできる場所」をしっかりと守り続けてくれている両親に、深く感謝。今度の帰省では、いつもより少し特別な家族旅行ができることを楽しみにしています。

2009年10月19日月曜日

Canadian Thanksgiving in Wyoming











NOLS (National Outdoor Leadership School)の表彰式から無事戻りました。

スピーチはとてもとても緊張したけれど、普段からお世話になっている人、サポートし続けてくれている友人たちにオフィシャルな場で感謝し、そしてNOLSという団体に対して私の敬意を表すいい機会になりました。

式では、私におめでとうと声をかけてくれた男性がイエール大学の教授だったり、私と同じ部門で表彰された人が今はNASAの宇宙飛行士になった人だったりと、この学校をサポートする人や卒業生の活躍する分野の幅の広さを感じました。

今回は、カナダ人のインストラクターとスタッフの友人のうちの3人がワイオミングにいたため、後日、皆でアメリカ人のスタッフも招待し、Canadian Thanksgivingの晩餐を催行(アメリカのThanksgivingは11月)。七面鳥や数々のベジタブル・ディッシュ、そしてパンプキン・パイという秋の収穫を祝うTraditionalなメニューでゲストを歓待しました。


NOLSのセレモニーでもそうだったのですが、なんだろうなあ、生き方や自分の好きなこと、情熱を感じることについて似たコンセプトを持つ人が集まると、こんなにも団結しやすく、楽しいものか、、、ということを今回の週末に感じました。この私のNOLSの輪には、他の友人関係とはまた違う、独特のベースがあるように感じています。皆、どこか「似たもの同士」。顔を合わせれば「What's next?」「Where have you been lately?」の世界。自分の好きなライフ・スタイルを守るためにこういう仕事を選び、動き続ける、「Free Spirits」が渦巻く世界。「いや、私は定職あるし、もうユーコンに10年以上住んでるし、、、」と言っても、「いや、Yoshiはone of usだ」と引き戻される。そうなんだよな。合うんだよな。自分の本質に逆らっても仕方ないかと認識し出した今日この頃、、、。


タイトルはCanadian Thanksgivingだったのに、随分と内容がずれてしまいました。ではでは、オーブンで7時間。こんがり焼けた七面鳥の写真をお楽しみ下さい。

2009年10月8日木曜日

ご褒美

昔から、あまり「表彰状」系には縁が無かった私。今まで、個人的にどういうことで表彰された経験があるか考えてみると、、、小学校6年間虫歯無しの「よい歯で賞」と中学校3年間の皆勤賞位でしょうか。どちらも、両親にもらった丈夫な身体と、大切に(そしてある意味厳しく)育てていただいたからこそもらえた賞であり、特に自分に何か特技があったから、というものではありません。ああ、そうだ。中学2年の時に主張大会で川の環境保護を訴えて優勝しましたかね。でもこれもまた、別に何というわけではなく、ただ主張が強いが故のものです(なんか、こうして並べてみると、変わってないんだなあ、私は)。

そんな私が、今回、久しぶりにご褒美を貰うことになりました。それも、自分が尊敬し、大好きな団体から。

もう5年前になりますが、National Outdoor Leadership School(NOLS)という、アウトドア・エデュケーションの世界では有名な学校のコースを奨学金をもらって受講したことは、以前ブログでも書いたかと思います。32日間のホワイトウォーターのカヌー・コースでした(32日間野生地でキャンプ生活、、、というのは私にも初めての経験でしたね、、、)。コースを受講する前から、私にはこの学校でインストラクターをしている友人が数名おり、彼らから「Yoshiもコースを受けるべきだ」と勧められたのがきっかけでした。そしてその自身の経験からアウトドア・エデュケーションへの興味、理解が膨らみ、その後、自分のライフ・ワークとしてアウトドア・エデュケーションを広めるために活動していることについて、今回NOLSからご褒美をいただくことになったのです。正直、寝耳に水だったのですが、どうやら私のNOLSの友人たちが私のことを推薦してくれたようです。

ということで、NOLSが彼らの本部であるアメリカ、ワイオミング州のランダーという町での表彰式に私を招待してくれることになりました。ブラジルの旅の荷物の整理もままならぬまま、明日、また飛行機に飛び乗ります。ランダーでは私の友人たちも待ってくれており、週末はターキー(七面鳥)を調理して、アメリカでですが、「Canadian Thanksgiving」のお祝いもする予定。楽しい週末になることを期待しています。

ホワイトホースの町でも、もう数回雪が降りましたが、ランダーでは既に60cmほど積もっているとか。それでも、少しの期待を込めて、ハイキング・ブーツはしっかりパッキングしました。ということで、またまた行ってきます。