



初めて自転車にパニエを付けて向かった先は、アラスカの州都、ジュノー。スキャグウェイからフェリーで6時間。東南アラスカの美しい海と豊かな森に囲まれた町を自転車で走った。
最初は、左右に付けたパニエの重さでバランスが取れず、倒れそうにもなったけど、そこは筋肉の付いた足でしっかり踏ん張る。
公共交通機関の乏しい北での生活では車に乗ることが多いけれど、こうして自転車で走ってみると、車の騒音や排気ガス、スピードが本当に嫌になってくる。そして、静かで、人力に限った自転車のスピードが、とても心地よく感じる。フェリー乗り場でも、町でも、自転車で旅をしていると声をかけられることが多い。まあ、今回は女4人旅だったから、余計そうだったのかも。
自転車での旅のもうひとつの魅力は、そのシンプルさ。パニエと荷置きに積める分しか持てないから、徹底して「ある物」だけで旅することになる。車だと、ついつい買い物をしたり、余計な装備を持って行ったりしがちだけど、今回の旅ではミニマム生活を楽しんだ。友人はテントまで省き、タープだけ持参して、森の中で寝ていた。ただ、帰りは、皆どうしても「アラスカン・ビール」を持ち帰りたくて、パニエにしっかり6本づつ詰め込み、ヨロヨロしながらペダルを漕いだけれど。
カヌーカヌーカヌーの夏、久々に趣向の違うアウトドアの旅を楽しんだ。